山形県の太陽光・蓄電池補助金【令和8年度】蓄電池は国内メーカー限定

補助金公開 2026年8月8日
山形県の太陽光・蓄電池補助金【令和8年度】蓄電池は国内メーカー限定

※本記事にはプロモーションが含まれます

補助金の要綱に、メーカーの社名が書かれていることはあまりありません。山形県の蓄電池補助金のQ&Aには、それがあります。対象になる国内メーカーの例と、対象にならない海外メーカーの例が、どちらも実名で並んでいます。金額を調べる前に、まずここを見たほうが早い県です。

県が社名を挙げて線を引いている

「令和8年度やまがた未来くるエネルギー補助金」のQ&A(PDF)に、次の問答があります。蓄電池の補助要件である「国内メーカー(国外メーカーの日本法人を除く。)製品であること」を説明した箇所です。

Q8 補助対象となる国内メーカー(国外メーカーの日本法人を除く。)の製品とは何ですか。また、補助対象とならない海外メーカーの製品の例を教えてください。
過去の補助事業で申請実績のあった国内メーカー及び補助対象としない海外メーカーの一例は下記のとおりです。あくまで一例ですので、申請の際は国内メーカー製品であることをお確かめください。
【申請実績のあった国内メーカー例】ニチコン、シャープ、京セラ、パナソニック、オムロン、長州産業、ダイヤゼブラ電機 等
【補助対象としない海外メーカー例】ハンファQセルズ、デルタ電子、カナディアンソーラー、テスラ 等

括弧の中の「国外メーカーの日本法人を除く」が効いています。日本法人があるかどうかではなく、メーカーそのものが国内か国外かで判定するという意味です。県は「あくまで一例」と断っているので、ここに名前のないメーカーが自動的に対象になるわけでもありません。

パネルは海外製でかまわない

同じQ&Aの次の問いで、県は範囲をはっきり狭めています。

Q9 海外製の太陽光パネルは補助対象になりますか。
太陽光パネルは日本製に限らず海外製のものであっても問題ありませんが、蓄電池は国内メーカーの製品のみが補助対象となります。

つまり制限がかかっているのは蓄電池だけです。パネルは海外製でも通ります。さらにその次の問いでは、パネルはリース契約でも対象になる(新品に限る)が、蓄電池はリースだと対象外だと書かれています。同じ工事の中で、機器ごとに違うルールが走っている状態です。

項目 太陽光パネル 蓄電池
海外メーカー製 可 不可
リース契約での設置 可(新品に限る) 不可
中古 不可(新品に限る) 不可

機器の産地で線を引く県は多くありません。工事の内容ではなく契約の相手で線を引く例なら、千葉県の記事(リース事業者が申請者)や 埼玉県の記事(県が認定した事業者との契約が必須)にあります。山形県はそこに「どこのメーカーか」を足した形です。

買う相手にも条件がある

もうひとつ、同じQ&Aで設備の購入先が指定されています。

ここでの事業所とは、顧客の開拓から契約の締結までの営業活動を行っている拠点をいい、こうした営業活動の拠点を山形県内に有する事業者が該当します。本店、支店、支社、営業所等の名称は問いません。なお、製品の製造のみ行っている工場は該当しません。

県内に工場があるだけでは足りない、という書き方です。県外業者から相見積もりを取る場合は、「何社取るか」より先に「その会社は県内に営業拠点があるか」を確認することになります。

売る相手は3社に絞られる

蓄電池の補助を受けるには、発電した電気の売り先も指定されます。県ページの要件にこうあります。

「山形県県民みんなで地産地消電力買取プラン」に登録されている小売電気事業者が提供する買取プランに申請し、売電することが要件となります。

その登録プランは県が一覧で公開しています。2026年8月8日時点で登録されているのは3社でした。

登録事業者 非FIT買取(10kW未満) 卒FIT買取(10kW未満)
やまがた新電力 13.00円/kWh(税込) 11.50円/kWh(税込)
おもてなし山形 13.00円/kWh(税込) 11.50円/kWh(税込)
おきたま新電力 13.00円/kWh(税込) 11.50円/kWh(税込)

3社とも同じ単価です。県が示した表がそうなっているだけで、理由は書かれていません。売電単価で3社を比べる意味は、少なくともこの表の上ではありません(当サイトの整理です)。

補助金を使うには、まず見積もりから

補助金の対象になるかどうかは、設置する設備と工事の内容で決まります。まず見積もりを取らないと、いくら補助が出るかも確定しません。

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広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。

3つの制度が、3つの部局に分かれている

山形県の住宅向けメニューは1本ではありません。太陽光と蓄電池で担当課が違い、新築向けにはもう1本あります。

制度 所管・窓口 太陽光 蓄電池
住宅用太陽光発電設備(自家消費型)導入事業費補助金 環境企画課 カーボンニュートラル・GX戦略室 7万円/kW(上限63万円・9kW) —
やまがた未来くるエネルギー補助金 エネルギー政策推進課(受付はNPO法人環境ネットやまがた) — 非FIT型 7万円/kWh(上限40万円)/卒FIT型 3万円/kWh(上限20万円)
やまがた省エネ健康住宅・再エネ設備パッケージ補助金 県土整備部 建築住宅課(受付は4総合支庁の建築課) 7万円/kW(上限63万円・9kW) 設置費用の1/3(上限30.6万円)

太陽光の単価は1段目と3段目で同じ7万円/kWですが、別の制度で、提出先も要件も違います。事業が分かれている県としては 東京都の記事 の8事業がありますが、東京は同じ実施団体の中での区分でした。山形は部局そのものが分かれています。

太陽光の補助は、パネルより先に家で決まる

1段目の「自家消費型」は令和8年度の新規事業です。引っかかるのは、対象が住宅の性能で決まっている点です。

県では、申請者が自ら居住する「やまがた省エネ健康住宅」又は「やまがた省エネ健康住宅と同等の省エネ性能を有する住宅」の屋根に太陽光発電設備を導入する際の経費について、補助金を交付します。

「同等の省エネ性能」の中身は数値で決まっています。BELS評価書の交付を受けたうえで、再エネを除いた設計一次エネルギー消費量が基準から20%以上削減されていること(BEIが0.80以下)、外皮平均熱貫流率がUA値0.46以下であること。この2つを満たさない住宅は、屋根がどれだけ良くても対象になりません。

あわせて、FIT等の認定を取らないこと、発電した電力の30%以上を自家消費すること、パワコンの定格出力が10kW未満であること、PPAやリースでないことが要件です。交付申請には自家消費計画書と発電シミュレーション等の根拠資料が要ります。太陽光発電の費用を試算する段階で、自家消費率を出せる業者かどうかが分かれ目になります。

山形県:県が条件を付けている4か所 ① 家の性能 やまがた省エネ健康住宅 または BELS 評価書 BEI 0.80 以下 UA値 0.46 以下 ② 買う相手 山形県内に営業活動の 拠点を有する事業者 工場だけの拠点は 該当しない ③ 機器 蓄電池は国内メーカー製 ハンファQセルズ/デルタ 電子/カナディアンソーラー /テスラ は対象外の例 ④ 売る相手 地産地消電力買取プラン 登録の3社 やまがた新電力/おもて なし山形/おきたま新電力 太陽光パネルは海外製でもよい。制限がかかっているのは蓄電池だけ パネルはリースでも対象(新品に限る)。蓄電池はリースだと対象外 買取単価 非FIT 13.00円/kWh(税込) 卒FIT 11.50円/kWh(税込) 3社とも同額。県の一覧表にそう書かれている 出典:山形県の公式ページおよび添付Q&A(PDF)。確認日 2026年8月8日 ①は自家消費型の太陽光補助、②③④は未来くるエネルギー補助金(蓄電池)の要件

昨年度、非FIT型は76件だった

山形県は、前年度の交付実績を市町村別の件数まで公開しています。令和7年度の「やまがた未来くるエネルギー補助金」は、区分ごとに次の件数でした。

区分 令和7年度の実績 令和8年度の予定件数
蓄電池 非FIT型 76件 80件
蓄電池 卒FIT型 32件 50件
蓄電池 FIT型 50件 廃止
全区分の合計 307件 346件(予定)

蓄電池のFIT型は令和7年度で終わりました。県は理由を「エネルギーの自家消費や地産地消の更なる推進を図るため」と書いています。50件分の枠が消えたので、蓄電池の選び方の前に、自分が非FIT型と卒FIT型のどちらに当たるかを決める必要があります。

市町村別に見ると、非FIT型76件のうち山形市が24件、鶴岡市が16件、酒田市が9件でした。3市で65%を占めています。西川町・大石田町・新庄市・最上町・大蔵村・鮭川村・戸沢村は全区分で0件でした。

締切は3本とも違う

制度が3本あるので、期限も3本あります。どれも先着順か予算到達で締め切ります。

制度 受付期間 件数の目安 完了期限
自家消費型(太陽光) 令和8年4月6日〜令和9年1月15日 80件程度 令和9年2月26日(実績報告)
未来くる(蓄電池) 令和8年4月16日〜令和8年11月30日必着 非FIT 80件/卒FIT 50件 令和9年1月31日(電力受給開始)
パッケージ(新築) 令和8年4月6日〜令和9年1月29日 再エネ設備のみ70戸程度 令和9年2月26日(実績報告)

蓄電池の締切がいちばん早く、11月30日です。しかも非FIT型は事前申込書を先に出す方式で、受理決定の通知を受けてから交付申請に進みます。着工のタイミングも制度ごとに違い、自家消費型のQ&Aでは工事着手日の定義まで書かれています。

Q7 工事着手日とは、どの時点を指すのでしょうか
A7 工事契約締結日と同日となります。原則として、交付決定日以降に工事着手(工事契約締結)をしていただく必要があります。

契約した日が着手日です。やむを得ない事情があれば事前着手届で令和8年4月1日以降の着手が認められる余地はありますが、交付申請の時点で引き渡しが終わっているものは受け付けないと書かれています。補助金の申請の流れを確認して、契約日を後ろにずらせるか業者と話しておくのが安全です。

新築なら、もう1本のほうが厚い

これから建てる場合は「やまがた省エネ健康住宅・再エネ設備パッケージ補助金」があります。県が例として挙げている最大額は200.2万円です。

組み合わせ 補助金額
「やまぽっかの家」(ZEH+相当)+太陽光+蓄電池+HEMS 200.2万円
「やまぽっかの家」(ZEH相当)+太陽光+蓄電池 148.6万円
太陽光+蓄電池のみ 93.6万円
太陽光のみ 63万円

下2段の「設備のみ」も、やまぽっかの家の認定を受ける住宅への設置に限られます。ここでもFIT認定を取ると対象外です。国の補助金との併用は、本体メニューが不可、設備のみのメニューは可という分かれ方になっています。

山形で進めるときの順番

ここから先は当サイトの整理で、公的な基準ではありません。

  1. 家がやまがた省エネ健康住宅の認定かBELSに該当するかを先に確認する。太陽光の補助はここで決まります
  2. 候補業者が県内に営業拠点を持っているかを聞く。なければ蓄電池の補助が使えません
  3. 蓄電池の型番を確認し、国内メーカー製かどうかを窓口に照会する
  4. 売電先を3社から選ぶ。単価は同じなので契約条件で比べます
  5. 締切の早い蓄電池(11月30日)から逆算して契約日を置く

3を飛ばして契約すると後戻りできません。見積もりを取る段階で型番まで出してもらってください。

まとめ

  • 蓄電池の補助は国内メーカー製に限られ、県が対象外の海外メーカー名まで挙げています
  • 太陽光パネルは海外製でも対象。制限は蓄電池だけにかかります
  • 設備は県内に営業拠点を持つ事業者から買う必要があります
  • 売電先は買取プラン登録の3社。非FIT 13.00円/kWh、卒FIT 11.50円/kWhで横並びです
  • 太陽光の補助は住宅の性能(BEI 0.80以下・UA値0.46以下)が前提です
  • 制度は3本あり、所管する部局も窓口も別。蓄電池のFIT型は令和7年度で廃止されました
  • 締切は蓄電池が令和8年11月30日で最も早く、太陽光は令和9年1月15日です

要件が細かいぶん、業者選びの時点でほぼ決まります。複数社から見積もりを取る手順と 費用の相場、蓄電池の選び方を先に読んでおくと、山形県の条件に合うかを自分で判断できます。隣県では条件の作り方が違い、秋田県の記事は県が太陽光を対象外にしている例、宮城県の記事と 福島県の記事も並べて読めます。全国は 太陽光発電の補助金一覧|国・都道府県・市区町村 にまとめています。

複数社の見積もりで総額を比べる

補助額は数万円から数十万円ですが、設備の見積もりは会社によって数十万円の差が出ることがあります。補助金を使う前提で、複数社の見積もりを比べてください。

タイナビ 太陽光発電一括見積もり

広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。

「補助金を取ると売電できない」という条件は山形県だけではありません。47都道府県を横断すると13県が同じ要件で、理由は財源にありました(47都道府県の補助金を全部調べた)。

この記事の情報について

以下を2026年8月8日に山形県の公式サイトで直接確認したものです。引用は原文のままです。

確認していない範囲:

  • 自家消費型の太陽光補助と、未来くるの蓄電池補助を併用できるか。どちらのQ&Aも「補助対象を同じくする県の補助金は併用不可」としか書いておらず、太陽光と蓄電池で設備が異なる場合の可否は書かれていません
  • 自家消費型の令和8年度予算額と、2026年8月時点の申請消化件数。県は「申請受付中です」とだけ表示しています
  • パッケージ補助金の「再エネ設備のみ」メニューで、地産地消買取プランへの売電が要件になるかどうか
  • 各市町村の令和8年度の金額・要件・締切
  • 県が挙げた国内メーカーの判定基準。県は「あくまで一例」としか書いていません
  • 買取プラン3社の単価が同額になっている経緯

市町村別の件数は県が公開したPDFの表を読み取ったものです。「3市で65%」は当サイトが計算した割合で、県が示した数値ではありません。「山形で進めるときの順番」も当サイトの整理であり、県が示した手順ではありません。

制度は年度途中でも変わります。とくに先着順の3本は、締切日より前に受付が終わることがあります。申し込む前に必ず各窓口で直接確かめてください。

この記事は公開情報を整理したものです。当サイトが実際に山形県で太陽光発電や蓄電池を設置した立場で書いたものではありません。