※本記事にはプロモーションが含まれます
千葉県の補助金を調べると、県のページに行き着きません。市町村のページに飛ばされます。
間違いではありません。千葉県は、住宅に太陽光や蓄電池を設置する人へ、県から直接お金を出していないからです。
県民の皆様の申請窓口は、補助事業を実施している各市町村になります。(直接、県から設置される方への補助金の交付は行っておりません。)
これは千葉県のページに書かれている文です。東京都・神奈川県・埼玉県とは制度の作りが根本から違います。
千葉県が用意している3つのルート
買って設置する場合、県のお金は市町村を経由してしか届きません。
① 市町村経由(住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金)
県は「千葉県住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」として、補助事業を実施している市町村に補助金を交付しています。住民が申請する先は市町村です。
県の「再生可能エネルギー・省エネルギー設備の支援情報(住宅用)」には、54の市町村が一覧で掲載されています。
条件は市町村ごとに違います。県のページで確認できた例です。
| 市町村 | 太陽光についての条件 |
|---|---|
| 銚子市 | 住宅用太陽光発電設備は既築住宅のみ |
| 市川市 | 住宅用太陽光発電設備は市内事業者等施工の場合のみ対象 |
「市内の業者が施工した場合のみ」という条件は、業者選びそのものを縛ります。見積もりを取る前に、自分の市町村の要件を読んでください。
→ 千葉県「再生可能エネルギー・省エネルギー設備の支援情報(住宅用)」(市町村一覧と問い合わせ先)
このページは令和8年8月時点で「以下の内容は、令和7年度事業のものとなります」と注記されています。令和8年度の内容は「準備が整い次第、更新を予定」とされています。金額をここで確認しないでください。市町村に直接聞くのが確実です。
② リース・PPA(補助金は事業者に出る)
「千葉県住宅用太陽光発電設備等に係るリース等導入促進事業補助金」です。令和6年度に始まりました。
補助金の交付先は、リース・PPA事業者です。住民ではありません。
補助金は県に太陽光発電設備等の設置プランをあらかじめ登録したリース・PPA事業者に対して交付されますが、県民の皆様が通常より安い料金で太陽光発電設備等を導入できるように、リース料金等の低減を通じて、全額還元される仕組みとなっています。
補助額(令和8年度)
| 対象 | 補助額 |
|---|---|
| 太陽光発電設備 | 発電出力(kW) × 70,000円 ※10kW未満に限る |
| 蓄電池 | 120,000円(定額) |
補助対象経費からは、国の補助金の補助額と消費税相当額が控除されます。千円未満は切り捨てです。
太陽光と蓄電池はセットが必須
補助対象事業の要件に、「太陽光発電設備と蓄電池のいずれも、リース又はPPAによりセットで県内の住宅に設置する事業であること」と書かれています。
太陽光だけ、蓄電池だけ、では対象になりません。
登録事業者(令和8年7月22日時点)
| 事業者 | プラン名 | 種類 | 契約期間 |
|---|---|---|---|
| 東京電力エナジーパートナー | エネカリプラス | PPA | 10年 |
| TEPCOホームテック | エネカリ | リース | 10年または15年 |
| フューチャー・リレーション | 千葉電力リース | リース | 10年または15年 |
| ハチドリソーラー | ハチドリソーラー | リース | 10年または15年 |
契約期間終了後は原則として無償譲渡されます。
ただし県はこう書いています。「設置プランの契約は、プラン登録事業者と住宅所有者様で直接行っていただくもので、個々の契約について県が責任を負うものではありません」。県が登録している=県が契約内容を保証している、ではありません。
受付期間
| 手続き | 期間 |
|---|---|
| 設置プラン登録の募集(事業者向け) | 令和8年5月7日〜令和8年10月30日 |
| 補助金の交付申請 | 令和8年6月26日〜令和8年12月18日 |
「期間内であっても、予算がなくなり次第、受付を終了します」と明記されています。そして交付決定前に着手していないことが条件です。
補助金の申請は事業者が行いますが、予算が尽きれば事業者も申請できなくなり、安いリース料金は成立しません。時期の影響は住民にも及びます。
申請の流れ全体は 補助金の申請はいつ何をするのか|交付決定の前に工事を始めると対象外 にまとめています。
補助金を使うには、まず見積もりから
補助金の対象になるかどうかは、設置する設備と工事の内容で決まります。まず見積もりを取らないと、いくら補助が出るかも確定しません。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
③ 共同購入(これは補助金ではない)
「太陽光発電設備等共同購入支援事業【住宅用】」です。補助金ではなく、購入希望者をまとめて発注し、スケールメリットで価格を下げる仕組みです。
参加登録は令和8年4月1日〜令和8年12月15日。県が選定した支援事業者が運営する専用サイト「千葉県 みんなのおうちに太陽光」から登録します。
プランは3つ。太陽光単体/太陽光+蓄電池/蓄電池単体(太陽光を設置済みの場合)。太陽光は10kW未満が対象です。
割引率は3年で23%→15%に下がっている
| 年度 | 参加登録数 | 太陽光単体 | 太陽光+蓄電池 | 蓄電池単体 |
|---|---|---|---|---|
| 令和4年度 | 2,171件 | 約23% | 約22% | 約18% |
| 令和5年度 | 2,259件 | 約19% | 約19% | 約28% |
| 令和6年度 | 2,904件 | 約15% | 約15% | 約28% |
参加者は増えているのに、太陽光の割引率は下がっています。蓄電池単体は令和5年度以降28%で高い水準です。
この動きは、太陽光の設置費用そのものが下げ止まっていることと整合します(→ 太陽光の費用の推移|下がっていない。安くなったのはパネルだけ)。ただしこれは当サイトの観察で、県が理由を説明したものではありません。
施工事業者は自分では選べない
施工事業者は入札で決まり、お住まいの市町村ごとに担当が決まっています。
| 施工事業者 | 製品(県の記載) |
|---|---|
| インストリープ | パネル: ハンファジャパン 445W/蓄電池: ニチコン 9.9kWh |
| フォレストホームサービス | パネル: DMM.com 455W/蓄電池: DMM.com 10kWh |
| 二和電設 | パネル: 長州産業 340W/蓄電池: 長州産業 9.8kWh |
製品も事業者も、住んでいる場所でほぼ決まります。「安いかどうか」を判断するには、共同購入の見積もりと、自分で取った見積もりを並べる必要があります。
県は市町村の補助金と併用できる場合があるとしています。「募集期間終了前であっても、施工事業者との契約が可能」で、併用を希望する場合は契約や施工スケジュールの調整を相談できると案内されています。
他の3都県と何が違うのか
| 都県 | 蓄電池の補助 | 誰に出るか |
|---|---|---|
| 東京都 | 10万円/kWh | 設置する人 |
| 神奈川県 | 15万円/台 | 設置する人 |
| 埼玉県 | 10万円/件 | 設置する人 |
| 千葉県 | 12万円(定額) | リース・PPA事業者(買う人には出ない) |
4都県で4通りです。金額を横に並べても意味がありません。「誰に、何を単位に出るか」が先です。
他県との比較と国の制度の現状は 太陽光・蓄電池の補助金は今どうなっている?国の制度は終了【2026年8月時点】 に一覧があります。隣接する東京都・埼玉県の記事もあります。
千葉県で見積もりを取るときの順番
ここから先は当サイトの整理で、公的な基準ではありません。
- 自分の市町村の制度を確認する。「県の制度」を探しても出てこない。施工業者を市内に限る市もある
- 買うか、リース・PPAかを決める。県の7万円/kW+12万円はリース・PPA限定で、しかもセット必須
- 共同購入に登録するなら、担当の施工事業者と製品が先に決まることを踏まえる
- 共同購入の見積もりと、自分で取った見積もりを並べる。「約15%引き」の元の価格が高ければ意味がない
比べられる見積もりの集め方は 太陽光の見積もりガイド|比べられる見積もりの集め方 に、複数社から取る手順は 太陽光の一括見積もりは何社から連絡が来るのか にまとめています。
まとめ
- 千葉県は、設置する人へ県から直接補助金を交付していない。県のページに明記されている
- 買って設置する場合、窓口は市町村。県の一覧には54市町村が載っている
- 市町村ごとに条件が違う。市内事業者の施工に限る市、既築住宅に限る市がある
- 県の直接の補助はリース・PPA事業者向け。太陽光7万円/kW(10kW未満)+蓄電池12万円定額
- そのリース補助は太陽光と蓄電池のセット必須。交付申請は令和8年12月18日まで、予算がなくなり次第終了
- 共同購入は補助金ではなく値引き。太陽光の割引率は令和4年度23%→令和6年度15%と低下
- 共同購入は施工事業者と製品が住んでいる市町村で決まる
- 4都県で単位も交付先もバラバラ。金額の横並び比較は成立しない
複数社の見積もりで総額を比べる
補助額は数万円から数十万円ですが、設備の見積もりは会社によって数十万円の差が出ることがあります。補助金を使う前提で、複数社の見積もりを比べてください。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
県が住宅所有者に直接出さない、という形は千葉県だけではありません。47都道府県を並べると、窓口の置き方が県ごとにかなり違います(47都道府県の補助金を全部調べた)。
この記事の情報について
以下を2026年8月7日に千葉県の公式サイトで直接確認したものです。
- 千葉県「再生可能エネルギー・省エネルギー設備の支援情報(住宅用)」(ページ番号14502/更新日 令和8年4月1日)
- 千葉県「住宅用太陽光発電設備等に係るリース等導入促進事業補助金」(ページ番号687440/更新日 令和8年7月22日)
- 千葉県「太陽光発電設備等共同購入支援事業【住宅用】」(ページ番号605319/更新日 令和8年4月1日)
確認していない範囲:
- 市町村ごとの補助額・要件は確認していません。支援情報ページが令和7年度の内容である旨を県が注記しているためです。必ずお住まいの市町村に直接確認してください
- 各市町村の交付要綱の本文
- 交付要綱・募集要領のPDF本文(本文はウェブページの記載に基づいています)
- 「千葉県ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス導入促進事業補助金」の内容
- 登録事業者のリース料金・契約条件(県も個々の契約に責任を負わないとしています)
「見積もりを取るときの順番」と、割引率の低下についての観察は当サイトによるものであり、公的な見解ではありません。
制度は年度途中でも変わります。申し込む前に必ず最新の公式ページを確認してください。
この記事は公開情報を整理したものです。当サイトが実際に千葉県で太陽光発電や蓄電池を設置した立場で書いたものではありません。
ソーラー資料室