ハイブリッド給湯機の補助金は10万円|性能要件に太陽光が関係する理由

補助金

給湯省エネ2026事業で、ハイブリッド給湯機は1台10万円。エコキュートの7万円より高く設定されています。ただし性能要件を読むと、太陽光がある家を想定した条件が混ざっています。公式サイトの原文で確認します。

補助額は10万円、加算は2万円

給湯省エネ2026事業の事業概要は、機器ごとの補助額をこう示しています。

電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) 10万円/台

性能加算額はこうです。

電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)2万円/台

給湯省エネ2026事業の補助額(公式サイトより。2026年9月6日確認)
機器 基本額 性能加算額 合計の上限
ヒートポンプ給湯機(エコキュート) 7万円/台 3万円/台 10万円/台
ハイブリッド給湯機 10万円/台 2万円/台 12万円/台
家庭用燃料電池(エネファーム) 17万円/台 なし 17万円/台

台数の上限は共通です。

戸建住宅:いずれか2台まで 共同住宅等:いずれか1台まで

エコキュートとの比較はエコキュートの補助金の記事にまとめました。

そもそもどういう機器か

公式サイトの説明はこの一文です。

ヒートポンプ給湯機とガス温水機器を組み合わせたもの。ふたつの熱源を効率的に⽤いることで、⾼効率な給湯が可能です。

エコキュートは電気だけ、ガス給湯器はガスだけ。ハイブリッドは両方を持つ機器です。タンクの湯で足りない分をガスで補います。

性能要件に「昼間の再エネ自家消費」が入っている

ここが太陽光を持つ家に関係します。要件は3つです。

熱源設備として電気式ヒートポンプとガス補助熱源機を併⽤するシステムで、貯湯タンクを持つ機器であること。

一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)で、年間給湯効率が108%以上のものであること。

インターネットに接続可能な機種で、昼間の再エネ電気を積極的に自家消費する機能を有するものであること。

3つ目に注目してください。ネット接続と昼間の自家消費機能が必須です。夜間の安い電気で沸かすのではなく、昼に太陽光の電気で沸かす使い方が制度の前提に入っている、ということです(このサイトの読み取りです)。

同じ構造はおひさまエコキュートの記事でも扱いました。売電価格が下がった今、昼の電気を家で使うほうが得になる場面があり、制度がそちらに寄っています。ただし国は「自家消費が必ず得になる」とは書いていません。その点は蓄電池がいらない家の記事にまとめました。

ただし注意があります。太陽光がなくても要件は満たせます。「昼間の再エネ電気を自家消費する機能を有する」のは機器の仕様であって、太陽光の設置が申請条件ではありません。太陽光がない家では、その機能を使う場面がないだけです。

加算の2万円をもらう条件

基本の性能要件の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)に基づく年間給湯効率が116.2%以上のものであること。

108%以上で10万円、116.2%以上で12万円。差は8.2ポイントです。カタログの「年間給湯効率」がこの規格の数値かどうかは、機種ごとに確認が要ります。JGKAS A705の本文はこのサイトでは読んでいません。

一部の機種は部品追加で要件を満たします。

一部の「ハイブリッド給湯機」について、追加部品の設置(台所リモコンまたは無線LANアダプター)により性能要件を満たします。

撤去加算では、エコキュートと扱いが違う

給湯器の設置に合わせて古い機器を撤去すると加算がつきます。

補助対象となる給湯器の設置に合わせて、既存住宅のリフォーム工事で電気蓄熱暖房機または電気温水器の撤去工事を行う場合、その工事に応じた定額が加算されます。

対象になるのは電気蓄熱暖房機(4万円/台、上限2台)と電気温水器(2万円/台)です。そして重要な但し書きがあります。

※エコキュートの撤去は加算対象となりませんので、ご注意ください。

つまり、いまエコキュートを使っている家がハイブリッドに買い替えても、撤去加算は付きません。付くのは電気温水器や電気蓄熱暖房機からの入れ替えです。詳しくは撤去加算の記事にまとめました。

期間と、間に合うかどうか

契約期間 着工日以前 着工期間 2025年11月28日以降 交付申請期間 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)

「遅くとも2026年12月31日まで」という書き方が示すとおり、予算が先に尽きれば終わります。事業全体の予算は570億円(令和7年度補正予算)です。消化率は公式サイトで公表されていて、読み方は予算消化率の記事にまとめました。

申請は自分ではできない

原則、以下の申請区分に応じたそれぞれの補助事業者※1※2が、交付申請等の手続きを行う

手続きをするのは登録事業者です。受け取った補助金は施主に還元されます。

登録事業者は、交付された補助金を予め補助対象者と合意した方法により、還元します。

それと、機器を自分で買うやり方は認められていません。

※3買取再販事業者は対象外です。また、工事発注者が給湯器を購入し、その取り付けを施工業者に依頼する工事(いわゆる施主支給や材工分離による工事)も補助対象となりません。

「ネットで安く買って工事だけ頼む」は対象外です。この仕組みは施主支給の記事で詳しく扱いました。事業者選びの考え方は相談先の記事にあります。

まとめ

  • ハイブリッド給湯機の補助は10万円/台。性能加算で最大12万円
  • エコキュートは7万円+加算3万円で最大10万円。基本額はハイブリッドのほうが高い
  • 戸建住宅はいずれか2台まで
  • 性能要件は、ヒートポンプとガス補助熱源機の併用・貯湯タンクあり・JGKAS A705で年間給湯効率108%以上・ネット接続と昼間の再エネ自家消費機能
  • 加算の条件は年間給湯効率116.2%以上(CO2排出量5%以上少ない)
  • 一部機種は台所リモコンまたは無線LANアダプターの追加で要件を満たす
  • 撤去加算の対象は電気蓄熱暖房機と電気温水器。エコキュートの撤去は対象外
  • 着工は2025年11月28日以降、申請は予算上限まで(遅くとも2026年12月31日)
  • 申請は登録事業者が行う。施主支給・材工分離は対象外

太陽光がある家なら、性能要件の3つ目が効いてきます。ない家では、その機能は使われません。

この記事の情報について

出典は、給湯省エネ2026事業 公式サイトの「事業概要」「対象機器の詳細【ハイブリッド給湯機】」「撤去加算について」の各ページです。確認日は2026年9月6日です。当サイトは施工・販売を行っておらず、記載は公表資料の読み取りです。制度は変わります。申請前に公式サイトの原文を確認してください。

確認していない範囲: JGKAS A705の規格本文は読んでいません。補助対象製品の個別の型番、各製品の年間給湯効率の実測値、本体価格と工事費の相場は確認していません。ハイブリッド給湯機とエコキュートのランニングコストの比較は、公的な試算を確認できていないため書いていません。太陽光がある家で実際にどれだけ自家消費できるかを示す公的資料も確認していません。予算の消化状況は日々変わるため、この記事では具体的な数値を書いていません。