太陽光が得かどうかは、売る電気と買う電気の単価差と、その差が何年続くかで決まります。このページでは、判断に必要な数字を公的資料から確認できる形で並べ、自分の条件で計算するところまで案内します。
先に押さえる5つの数字
| 項目 | 値 | 出どころ |
|---|---|---|
| 2026年度の売電価格 | 1〜4年目24円/5〜10年目8.3円 | 資源エネルギー庁 |
| 10年分の合計 | 145.8円/kWh(15円固定なら150.0円) | 当サイトの計算 |
| 買う電気の単価(国の想定) | 27.31円/kWh | 調達価格等算定委員会 |
| 卒FIT後の売電(国の想定) | 10.0円/kWh | 同上 |
| 1kWあたりの年間発電量 | 約1,200kWh(設備利用率13.7%から換算) | 同上/当サイトの換算 |
この5つが分かると、業者の試算が甘いかどうかを自分で確かめられます。
なお買う電気の27.31円は、実際の家計とほぼ一致しています。環境省の調査から換算した2023年度の実測は28.26円/kWhでした(電気代の推移)。電気代が上がるほど、自家消費の価値も上がります。
判断の順番
- 売電価格の構造を知る。「2026年度は24円」は半分しか合っていません。24円は最初の4年だけです(売電価格2026年度)
- 売るより使うほうが得だと理解する。5年目以降は買う27.31円に対し売る8.3円。差は約19円/kWhです
- 回収年数は自分の前提で計算する。一つの数字の下に12個の前提が隠れています(回収年数はどう計算するか)
- 税金の扱いを確認する。「20万円以下は申告不要」は所得税だけの話です(売電収入に税金はかかるか)
- 10年後を先に見ておく。卒FITで売電は10円前後に下がります(卒FIT後はどうするか)
業者の試算を検算する
このページ固有の使い方です。見積もりに付いてくる収支シミュレーションは、前提を変えれば何とでも書けます。次の3つを聞くだけで、甘いかどうかが分かります。
| 聞くこと | 国の想定 | これより甘いと危ない |
|---|---|---|
| 年間発電量は1kWあたり何kWhで計算していますか | 約1,200kWh | 1,300kWh以上 |
| 自家消費率は何%ですか | 30% | 50%以上 |
| 5年目以降の売電単価はいくらですか | 8.3円 | 10年間24円のまま |
3つ目がいちばん多い間違いです。10年間ずっと24円で計算した試算は、収入を実際の1.5倍近くに見せます。
収支の見積もりを見るときのチェックリスト
- 売電価格を10年間24円のままで計算していないか
- 何年目から8.3円に切り替わる計算になっているか
- 自家消費率を何%と置いているか(国の想定は30%)
- 運転維持費が引かれているか(国の想定は0.30万円/kW/年)
- パワーコンディショナの交換費用が入っているか
- 11年目以降(卒FIT後)をいくらで見ているか
- 補助金を織り込んだ後の金額か、織り込む前か
- 前提を書いた紙をもらえるか。口頭だけなら比較できない
よくある質問
売電価格が下がっているのに、いま設置する意味はありますか?
判断の軸が「売る」から「使う」に移りました。買う電気は27.31円、売る電気は5年目以降8.3円です。自分で使うほうが1kWhあたり約19円得になります。つまり日中に電気を使う家ほど有利で、昼に留守がちな家ほど効果が薄くなります。
回収年数は結局何年ですか?
当サイトは一つの数字では答えません。12個の前提のどれか一つを動かすと答えが動くためです。国も想定回収年数そのものは公表せず、計算に使った前提の数字だけを公表しています。どの前提が公的な数字で埋まり、どれを自分で決めるのかを分けて整理しています。
「20万円以下は申告不要」と聞きましたが本当ですか?
所得税についてはそのとおりですが、住民税は別です。また20万円と比べるのは売電の入金額そのものではありません。会社員の場合の扱いを売電収入に税金はかかるかで順に確認できます。
10年経ったらどうなりますか?
FITの買取期間が終わり、売電単価が国の想定で10.0円まで下がります。選択肢はそのまま売る・蓄電池を入れる・EVの充電に回すの3つで、判断の軸は「夜にどれだけ電気を使うか」です。夜の使用量が少ないと、蓄電池を入れても回収できないことがあります。
制度全体の数字も見る
自分の家の話ではなく、制度全体でいくら買い取られてきたかは住宅用太陽光の買取は2019年度がピークに。毎月の電気代に乗っている賦課金の推移は再エネ賦課金2026年度は4.18円で扱っています。
自分の条件で計算してもらう
上の3つの前提を伝えたうえで見積もりを取ると、会社ごとの計算の置き方が比べられます。同じ設備でも試算の前提が違えば、回収年数は何年も変わります。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
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