住宅用太陽光の買取は2019年度がピーク|平均単価は44円から24円へ

統計・レポート公開 2026年8月13日
住宅用太陽光の買取は2019年度がピーク|平均単価は44円から24円へ

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住宅用太陽光の買取電力量は、2019年度の86.6億kWhがピークでした。その後は減り続けています。

買い取られた電気の平均単価は、2013年度の44.2円から2024年度の24.2円へ、45%下がりました。

資源エネルギー庁が公表している買取実績(2012年7月〜2025年12月の月次データ)から、当サイトで年度ごとに集計しました。

買取電力量と平均単価の推移

■ 買取電力量(億kWh・左軸) — 平均単価(円/kWh・右軸) 住宅用太陽光(10kW未満)。年度=4月〜翌3月 20 40 60 80 10 20 30 40 443824 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 出典: 資源エネルギー庁 FIT情報公表用ウェブサイト C表より当サイト集計
年度 買取電力量 買取金額 平均単価
2013年度 48.6億kWh 2,148億円 44.2円
2014年度 57.8億kWh 2,486億円 43.0円
2015年度 64.9億kWh 2,729億円 42.1円
2016年度 71.2億kWh 2,926億円 41.1円
2017年度 78.3億kWh 3,149億円 40.2円
2018年度 83.6億kWh 3,291億円 39.3円
2019年度 86.6億kWh 3,282億円 37.9円
2020年度 79.9億kWh 2,817億円 35.2円
2021年度 80.8億kWh 2,653億円 32.8円
2022年度 80.1億kWh 2,403億円 30.0円
2023年度 79.3億kWh 2,132億円 26.9円
2024年度 75.6億kWh 1,827億円 24.2円

平均単価は買取金額 ÷ 買取電力量で当サイトが計算したものです。国が公表している数値ではありません。

2019年度がピークだった理由

設置件数は増え続けているのに、買取電力量は2019年度を境に減っています。ここから先は当サイトの整理です。

FITの買取期間は住宅用で10年です。2009年11月に始まった余剰電力買取制度の設備が、2019年11月から順次10年を迎えました。いわゆる卒FITです。

買取期間が終わった設備は、この統計の対象から外れます。新しく設置される分より、卒FITで抜ける分のほうが多くなったのが2019年度以降と考えられます。

卒FIT後の選択肢は卒FIT後はどうするかで扱っています。

平均単価が下がる仕組み

平均単価は2013年度の44.2円から2024年度の24.2円まで下がりました。11年で20円の下落です。

ここから先は当サイトの整理です。この平均単価は、次の2つが同時に起きた結果と考えられます。

  1. 高い単価の設備が抜ける。2012年度に認定された設備は42円で10年間買い取られ、2022年度に終了した
  2. 安い単価の設備が入る。新しく認定される設備の価格は下がり続けている

年度ごとの買取価格そのものは売電価格2026年度で扱っています。2026年度に認定される住宅用は、最初の4年が24円、5年目以降は8.3円です。

つまり平均単価は今後も下がり続けます。

買取金額は2018年度がピーク

金額で見ると、ピークは2018年度の3,291億円でした。2024年度は1,827億円で、ピークから45%減っています。

電力量のピーク(2019年度)より金額のピーク(2018年度)が1年早いのは、単価の下落が電力量の増加を上回ったためです。

賦課金との関係

この買取金額は、再エネ賦課金の原資になっています。

2026年度の賦課金の算定に使われた「買取費用等」は4兆8,507億円でした。住宅用太陽光の年間買取金額(1,827億円・2024年度)は、その4%程度にあたります(当サイトの計算)。

賦課金の大半は事業用の買取にかかっています。住宅用の割合は小さいままです。

制度開始からの累計

2012年7月の制度開始から2025年12月までの、住宅用太陽光の累計です。

累計
買取電力量 973億kWh
買取金額 3兆4,295億円

13年半で3兆4,295億円が住宅用太陽光の買取に支払われた計算になります。

この数字が意味すること

ここから先は当サイトの整理です。

売電で得られる金額は、設備の増加ほどには伸びていません。設置件数は374万件まで増えましたが(普及率のレポート)、買取電力量と金額は減少に転じています。

これから設置する人にとっての意味は明確です。売電価格が下がり続けている以上、売ることを前提にした計算は成り立ちにくくなっています。

自家消費に回した場合の価値は、国の想定で27.31円/kWhです。2026年度の売電価格は5年目以降8.3円。その差は約19円です。この考え方は電気代はいくら安くなるかで扱っています。

まとめ

  • 住宅用太陽光の買取電力量は2019年度の86.6億kWhがピーク。以降は減少
  • 減少の理由は卒FIT。2019年11月から10年を迎える設備が出始めた
  • 平均単価は44.2円(2013年度)→24.2円(2024年度)で45%下落
  • 買取金額のピークは2018年度の3,291億円。2024年度は1,827億円
  • 制度開始からの累計は973億kWh・3兆4,295億円
  • 住宅用の買取額は、賦課金の原資(4兆8,507億円)の4%程度
  • 平均単価は今後も下がる。新規認定は5年目以降8.3円

売電より自家消費が有利になっている

買取価格が下がるほど、売るより使うほうが得になります。自分の家でどれだけまかなえるかは、屋根の条件で変わります。

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この記事の情報について

以下を2026年8月13日に確認したものです。

年度別の集計と平均単価は、当サイトが月次データから計算したものです。国が年度計や平均単価として公表した数値ではありません。年度は4月〜翌3月で計算しています。

確認していない範囲です。ここが重要です。

  • 2012年度と2025年度は通年のデータがありません。グラフと表からは除いています(2012年度は7月から、2025年度は12月まで)
  • これはFIT制度で買い取られた分だけの数字です。卒FIT後に相対契約で売っている分、自家消費している分は含まれません
  • 2019年度をピークとする理由を「卒FIT」としたのは当サイトの整理です。資料に因果関係の説明はありません
  • 平均単価の下落要因(高単価設備の離脱と低単価設備の流入)も当サイトの解釈です
  • 買取電力量には出力制御で発電できなかった分は含まれません
  • 住宅用(10kW未満)に絞った数字です。事業用は別に集計されています