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FITの買取期間10年が終わることを「卒FIT」と呼びます。2019年に設置した人が2029年に、というように毎年新しい人が該当していきます。
卒FITで何が起きるかを一言でいうと、売電単価が大きく下がります。ただし電気を買う単価は変わりません。この差が、卒FIT後の判断を決めます。
売る単価と買う単価の差が3倍以上になる
国が採算計算に使っている数字で並べます。
| 単価 | |
|---|---|
| 電気を買う(自家消費の価値) | 27.31円/kWh |
| FIT期間中に売る(2026年度・1〜4年目) | 24円/kWh |
| FIT期間中に売る(5年目以降) | 8.3円/kWh |
| 卒FIT後に売る(国の想定) | 10.0円/kWh |
卒FIT後の売電価格として国が置いている想定は10.0円/kWhです。買う電気の3分の1強ということになります。
ここから先は当サイトの整理です。この構造から導かれる原則は単純です。1kWhを売って10円もらうより、1kWh自分で使って27円分の購入を減らすほうが得。差は1kWhあたり約17円です。
選択肢は3つ
選択肢1:そのまま売り続ける
何もしなくても売電は続けられます。契約先は電力会社を選べます。
向いているケース:追加投資をしたくない。発電量に対して家の使用量が少ない。
注意点:買取単価は事業者によって違います。当サイトが確認した範囲では10円前後のプランが多く見られましたが、すべての事業者を調べたものではありません。契約先の切り替えは自分で手続きする必要があります。
選択肢2:蓄電池に回す
昼に余った電気をためて、夜に使います。売れば10円の電気を、27円分の購入削減に変えられます。
向いているケース:夜間の電気使用量が多い。停電対策も兼ねたい。
注意点:蓄電池の価格と、削減できる金額が見合うかを計算する必要があります。蓄電池の価格と実際に使える容量を確認してください。
蓄電池に回す場合の見積もり
売電単価が下がったぶん、自家消費に回す価値が上がります。ただし蓄電池の価格と削減額が見合うかは、容量と使い方で変わります。
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選択肢3:EVの充電に充てる
電気自動車を持っている、または検討している場合の選択肢です。走行に使う電気を太陽光でまかなえば、ガソリン代の代わりになります。得になる条件と必要な容量の考え方は太陽光でEVを充電すると得かで扱っています。
向いているケース:昼間に車が家にある。在宅勤務など。
注意点:昼間に車が家にないと充電できません。通勤で毎日使う場合、太陽光で充電できる時間が限られます。
どれを選ぶかは「夜にどれだけ使うか」で決まる
ここから先は当サイトの整理です。判断の軸はシンプルです。
| 条件 | 向く選択肢 |
|---|---|
| 夜間の使用量が多い(オール電化など) | 蓄電池 |
| 昼間の在宅が多く、夜は少ない | そのまま売電でも損は小さい |
| EVがあり、昼間に自宅にある | EV充電 |
| 追加投資をしたくない | そのまま売電 |
「蓄電池を入れれば必ず得」ではありません。夜間の使用量が少なければ、ためた電気を使い切れず、投資を回収できないことがあります。
卒FIT前にやっておくこと
- 買取期間の満了日を確認する。電力会社から事前に通知が来ますが、自分でも把握しておく
- 直近1年の電気使用量を、昼と夜で分けて把握する。判断の根拠になります
- そのまま売る場合の単価を調べる。事業者によって違います
- 蓄電池を検討するなら、補助金の有無を先に確認する。自治体の制度で条件が変わります
まとめ
- 卒FIT後の売電価格は、国の想定で10.0円/kWh
- 買う電気は27.31円。売るより自分で使うほうが1kWhあたり約17円得
- 選択肢はそのまま売る・蓄電池・EV充電の3つ
- 判断の軸は「夜にどれだけ電気を使うか」
- 夜間の使用量が少ないなら、蓄電池を入れても回収できないことがある
- 卒FIT前に、昼夜別の使用量を把握しておく
3つの選択肢を数字で比べる
そのまま売る・蓄電池に回す・EVに充てる。どれが得かは自宅の使用状況で変わります。蓄電池を検討するなら複数社の見積もりで条件を揃えてください。
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この記事の情報について
以下を2026年8月12日に確認したものです。
- 経済産業省 調達価格等算定委員会(自家消費27.31円/kWh、調達期間終了後の売電価格10.0円/kWh)
- 資源エネルギー庁「固定価格買取制度 買取価格・期間等」
確認していない範囲です。
- 卒FIT後の買取単価は事業者ごとに異なります。全事業者を調査したものではありません。「10円前後のプランが多く見られた」は確認できた範囲の記述です
- 3つの選択肢の向き不向きは当サイトの整理です。公的機関が示したものではありません
- 蓄電池の投資回収については、機器の価格・容量・使用状況で変わるため、この記事では具体的な年数を出していません
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