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太陽光でEVを充電すれば電気代がかからない、という話があります。
結論から書くと、得かどうかは「昼に車が家にあるか」でほぼ決まります。金額の差がどこから生まれるのかを整理します。
得の正体は「売らずに使う」ことにある
太陽光で発電した電気の行き先は2つです。家で使うか、売るか。
国が売電価格を決めるときに使っている想定値で比べます。
| 電気の行き先 | 1kWhあたりの価値 |
|---|---|
| 家で使う(買わずに済む) | 27.31円 |
| 売る(FIT期間中・2025年度) | 15円 |
| 売る(FIT終了後) | 8.3〜10円 |
ここから先は当サイトの整理です。売るはずだった電気をEVに回せば、1kWhあたりの差は次のようになります。
- FIT期間中:27.31 − 15 = 約12円/kWh
- FIT終了後:27.31 − 8.3〜10 = 約17〜19円/kWh
卒FIT後のほうが差が大きくなります。売っても安くしかならないので、使ったほうが得だからです。詳しくは卒FIT後はどうするかで扱っています。
ただし、太陽光が発電するのは昼だけ
ここが最大の制約です。
太陽光が発電するのは日中。一方、多くの家庭でEVが家にあるのは夜です。通勤や送迎で使っている時間帯は、車が家にありません。
夜に充電すれば、それは電力会社から買った電気です。太陽光は関係ありません。
| 状況 | 充電に使う電気 | 太陽光の効果 |
|---|---|---|
| 昼、車が家にある | 発電した電気 | 大きい |
| 夜だけ充電する | 買った電気 | ほぼない |
| 昼に少し、夜に多く | 混ざる | 昼の割合による |
昼に車が家にある人
- 在宅勤務や自営業で、平日の日中も車が駐車場にある
- 2台目の車で、平日は使わない
- 休日にまとめて充電できる
- 近距離の用事にしか使わず、頻繁に出入りしない
この場合、太陽光の恩恵を受けやすくなります。
昼にいない場合の選択肢
蓄電池を挟むと、昼にためて夜に充電できます。ただし機器が増える分、費用も増えます。判断の軸は蓄電池は必要かで扱っています。
V2Hは車から家に電気を戻す機器ですが、車が家にないと使えません。V2Hとはで詳しく書いています。
太陽光と充電設備をまとめて相談する
昼に充電できる環境かどうかで、載せる容量の考え方が変わります。EVがあることを伝えて見積もりを取ってください。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
必要な容量をどう考えるか
ここから先は当サイトの整理です。
EVを充電すると、家の電気の使用量は当然増えます。太陽光でまかないたいなら、その分の発電量が必要です。
国の想定では、太陽光1kWあたり年間約1,200kWh発電します(設備利用率13.7%からの当サイトの計算)。ただし、そのうち自家消費に回るのは30%程度というのが国の想定です。
EVがあると、この自家消費率が上がる可能性があります。昼に充電できる場合に限りますが、売る量が減って使う量が増えるためです。
具体的にどれだけ必要かは、次の3つで決まります。
- 年間の走行距離。長いほど電気が要る
- 車の電費。1kWhで何km走るか。車種で違うのでカタログを確認する
- 昼に充電できる割合。ここが小さいと太陽光の効果は出ない
容量の決め方は太陽光は何kW載せればいい?にまとめています。
充電設備の費用は別にかかる
自宅で充電するには設備が必要です。既存のコンセントでは足りません。
費用と補助金はEV充電設備の費用と補助金で整理しています。工事の条件で総額が変わる点に注意してください。
判断の順番
- 昼に車が家にあるかを確認する。ここで大半が決まる
- 昼にいないなら、蓄電池を挟むかを検討する。ただし費用は増える
- FIT期間中か、卒FIT後かを確認する。卒FIT後のほうが差が大きい
- 年間走行距離と車の電費から、必要な電気の量を出す
- 充電設備の工事費を含めて見積もる
まとめ
- 得の正体は「売らずに使う」ことによる差額
- FIT期間中で約12円/kWh、卒FIT後は約17〜19円/kWhの差(当サイトの計算)
- ただし太陽光が発電するのは昼だけ
- 夜だけ充電するなら、太陽光の効果はほぼない。買った電気で充電することになる
- 昼に車が家にある人(在宅勤務、2台目、休日充電)は恩恵を受けやすい
- 昼にいないなら蓄電池を挟む選択肢があるが、費用が増える
- 充電設備の工事費は別にかかる
自宅の条件で試算してもらう
走行距離と在宅時間を伝えると、必要な容量の目安が出せます。複数社に同じ条件で依頼してください。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
この記事の情報について
以下を2026年8月12日に確認したものです。
- 経済産業省 調達価格等算定委員会(自家消費27.31円/kWh、調達期間終了後10.0円/kWh、5年目以降8.3円/kWh、設備利用率13.7%、自家消費率30%)
確認していない範囲です。ここが重要です。
- この記事では具体的な車種の電費を扱っていません。車種ごとに大きく異なるため、メーカーのカタログで確認してください
- ガソリン車との比較もしていません。燃料価格と電気料金の両方が変動するためです
- 「1kWhあたり約12円/約17〜19円の差」は、国の想定値から当サイトが計算したものです。実際の電気料金は契約プランによって異なります
- 27.31円/kWhは委員会が自家消費の価値として置いている想定値であり、各家庭の実際の単価ではありません
- EVがあると自家消費率が上がる可能性がある、という記述は当サイトの整理です。国が示した数値ではありません
- 時間帯別料金プランを使った場合の比較は行っていません
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