EVと太陽光の組み合わせが得かどうかは、昼に車が家にあるかでほぼ決まります。太陽光が発電するのは昼だけだからです。ここを外すと、設備を入れても差額が生まれません。
先に押さえる数字
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 得の正体 | 売らずに使うことで生まれる単価の差額 |
| FIT期間中の差 | 約12円/kWh(当サイトの計算) |
| 卒FIT後の差 | 約17〜19円/kWh(同上) |
| 設備の種類 | 充電だけとV2H(充電+給電)で費用の桁が違う |
| V2Hの補助金 | 令和6年度補正・令和7年度当初予算分は2026年8月時点で受付終了 |
| 国の補助金の目的 | 災害時のレジリエンス向上。電気代の節約ではない |
| 交付決定までの期間 | 1〜2か月。発注・工事は交付決定日以降 |
昼に車が家にあるか
このページ固有の判定です。同じ設備でも、生活のしかたで結果が変わります。
| 昼の車の場所 | 太陽光で充電できるか | 向き |
|---|---|---|
| 在宅勤務・自営で自宅に置いている | できる | いちばん有利 |
| 通勤で日中は職場 | できない(夜に買った電気で充電) | 差額が生まれない |
| 週末だけ自宅 | 週末のみ | 効果は限定的 |
| 自宅充電+蓄電池あり | 昼の余りをためて夜に充電 | 蓄電池の判断と一緒に考える |
通勤で昼に車がない場合、充電するのは夜です。夜に太陽光は発電しないので、買った電気で充電することになり、太陽光との相乗効果は出ません。詳しくは太陽光でEVを充電すると得かをご覧ください。
V2Hと家庭用蓄電池はどこが違うか
役割が似ているので迷うところです。決定的な違いは1つで、あとはその結果です。
| 家庭用蓄電池 | V2H | |
|---|---|---|
| 電気をためる場所 | 据置きの機器 | 車のバッテリー |
| いつでも使えるか | 使える | 車が自宅にあるときだけ |
| 容量 | 製品による | 車種による。一般に蓄電池より大きい |
| 停電時 | 自動で切り替わる製品が多い | 車が家にあれば使える |
| 車を使う日 | 影響なし | 日中は家の電源として使えない |
通勤で毎日車を使う家庭では、平日の昼間にV2Hは機能しません。停電がいつ起きるかは選べないので、そこをどう見るかが分かれ目です。蓄電池側の判断材料は家庭用蓄電池ガイドにあります。
なお太陽光だけでも停電時に電気は使えますが、上限は1,500Wでエアコンやオーブンレンジは動きません(停電したとき太陽光は使えるのか)。そこを超えたいときにV2Hや蓄電池の話になります。
検討する順番
- 昼に車が家にあるかを確かめる。ここが「いいえ」なら、以降の投資判断は変わります
- 充電だけかV2Hかを決める。費用の桁が違います(EV充電設備の費用と補助金)
- V2Hなら「車がないと使えない」ことを理解する。上の表が判断材料です(V2Hとは)
- 補助金の受付状況を確認する。区分ごとに別で、年度途中に終わります(V2H補助は2026年8月27日に終了/充電用コンセント補助は受付中)
- 工事条件で総額が変わることを知る。本体より工事のほうが動きます(下記)
- 太陽光の容量を見直す。EVの分だけ必要な発電量が増えます(何kW載せればいい?)
総額を動かすのは本体ではなく工事
ここも見落とされます。同じ設備でも、家の条件で工事費が変わります。
- 分電盤から設置場所までの距離。配線が長いほど費用が増える
- 分電盤の空き容量。不足していれば分電盤側の工事が必要
- 屋外配線の経路。壁の貫通や配管が要るか
- 契約アンペアの変更が必要かどうか
太陽光を同時に設置するなら、配線工事をまとめられる可能性があります。見積もりの段階で相談する価値があります。
確認するチェックリスト
- 平日の昼、車は自宅にあるか
- 充電だけで足りるのか、家に給電したいのか
- V2Hの場合、停電時に車が家にある確率をどう見るか
- 補助金はいま受付中か。区分(車両/充電設備/コンセント/V2H/外部給電器)が違えば別
- 交付決定の前に発注・工事をしていないか(1〜2か月かかる)
- 自治体独自の補助金があるか(都道府県の制度一覧で確認)
- 見積もりに工事範囲が書かれているか(分電盤からの距離・空き容量)
- 太陽光の容量はEV分を見込んだ数字か
よくある質問
太陽光があればEVの充電はタダになりますか?
無料にはなりません。得の正体は「売らずに使う」ことで生まれる単価の差額です。FIT期間中で約12円/kWh、卒FIT後で約17〜19円/kWhの差になります(当サイトの計算)。
V2Hと家庭用蓄電池はどちらがいいですか?
用途が違うので優劣ではありません。V2Hは車が自宅にないと使えないのが決定的な差です。毎日通勤で車を使うなら、平日の昼間は家の電源になりません。上の比較表をご覧ください。
国の補助金は電気代の節約のためにあるのですか?
いいえ。目的として掲げられているのは災害時のレジリエンス向上です。交付の条件に「災害時等にV2H充放電設備を活用することへの了承」などが入っています。節約が目的の制度ではない、という前提で見てください。
補助金はいつ申し込めばいいですか?
発注・工事の前です。交付決定まで1〜2か月かかり、交付決定日より前に発注や工事をすると対象外になります。また区分ごとに受付状況が違い、V2Hの令和6年度補正・令和7年度当初予算分は2026年8月時点で終了しています。
太陽光の容量から見直す
EVを充電する分だけ、必要な発電量は増えます。現状の屋根で何kW載るかを先に確認すると、設備の順番が決めやすくなります。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
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