太陽光のトラブルは、体験談で語られることが多い分野です。このページは違う作り方をしています。国の事故調査・審議会資料・注意喚起に書かれていることだけを並べ、「いつ起きるか」の順に整理しました。
公的資料が示している数字
| 論点 | 数字 | 出どころ |
|---|---|---|
| 火災の発生箇所 | 調査72件のうち59件はパワコンと接続箱。屋根のパネルではない | 国の事故調査 |
| 太陽光の「点検」相談 | 2024年度613件。7年で10.8倍 | 国民生活センター |
| 点検商法全般の相談 | 2025年度19,696件(訪問販売リフォームの5,544件を大きく上回る) | 同上 |
| クーリング・オフ | 8日は契約日ではなく書面を受け取った日から数える | 特定商取引法 |
| 撤去・廃棄の積立 | 住宅用(10kW未満)は制度の対象外 | 環境省の審議会資料 |
時系列で見るトラブル
このページ固有の並べ方です。トラブルは起きる時期がだいたい決まっています。自分がいまどこにいるかで、読む記事が変わります。
国の資料をたどると、いちばん重いのは導入時の高い安いではなく「終わり方」でした。事業用(10kW以上)には廃棄費用を強制的に積み立てさせる制度がありますが、住宅用にはありません。
契約してしまった直後にやること
訪問販売で契約した直後は、順番を間違えると取り返しがつきません。上から順に確認してください。
- 書面を受け取った日を確認する。8日は契約した日からではなく、法律で決められた書面を受け取った日から数えます
- その書面に法定の記載事項が揃っているか見る。不備があれば8日は進みません
- 工事が始まっていても諦めない。屋根に穴が開いていても「工作物の現状が変更されている場合には、無償で元に戻してもらうことができます」と国のガイドに書かれています
- 頭金を払っていれば返してもらえる。損害賠償や違約金を払う必要はありません
- クーリング・オフは書面(またはメール等の記録が残る形)で行う
- 判断に迷ったら消費者ホットライン188に電話する
8日を過ぎていても、過量販売や取消しの規定が別に置かれています。詳しい手順は太陽光を訪問販売で契約してしまったらにあります。
設置したあと、自分で確認できること
トラブルの多くは気づくのが遅れて大きくなります。設置後に自分でできる確認を並べました。
- 発電量の記録を見ているか。故障はたいてい見た目に出ません。業界団体も「クラスタ故障は外観上の変化を示さない」と明記しています(故障は見た目では分からない)
- パワーコンディショナと接続箱の周りに物を置いていないか。国の事故調査で火災72件のうち59件はここから出ています
- 反射光が隣家の窓に入っていないか。東西面・北面のときは手鏡で確認できます
- 落雪の落ちる先に何があるか。事例には車のへこみ・給湯器の破損・けがまで含まれます
- 過去に補助金を受けていないか。受けていると処分に制限がかかることがあります(鹿児島県は17年間)
- 保証書を保管しているか。施工保証は会社が存続していることが前提です
- 訪問してきた業者と、その場で契約していないか。相談の多くはここから始まっています
よくある質問
太陽光は火事になりやすいのですか?
国の事故調査で発生箇所を数えると、72件のうち59件は屋根のパネルではなく、壁際のパワーコンディショナと接続箱でした。「屋根の上でパネルが燃える」という絵は実態と違います。点検すべき場所も変わってくるので、火災の実態で確認してください。
台風でパネルが割れました。自分で片付けていいですか?
触らないでください。太陽光パネルは配線が切れても、割れていても、光が当たれば発電を続けます。壊れた家電のように電源が切れた状態にはなりません。業者が来るまでに何をしておくかを災害で太陽光パネルが壊れたらにまとめました。
20年後の処分費用は誰が払いますか?
住宅用は積立制度の対象外なので、原則として所有者が負担します。環境省の資料は「10kW未満の太陽光発電設備については、家屋解体時に適正に廃棄されると想定される」ことを理由に挙げています。2026年6月公布の新法でも、住宅の屋根は当初の義務付けの対象外です。ただし売電している人は「事業用太陽電池廃棄者」に含まれると資源エネルギー庁が明記しており、無関係ではいられません。
「点検が義務化された」と言われました。本当ですか?
すべての住宅用太陽光に点検が義務づけられているわけではありません。法的義務の対象になるかは、FIT・FIP制度の適用の有無や規模によって異なります。この言い回しで始まる相談が2024年度に613件寄せられています(点検相談のレポート)。業者の見分け方は悪質業者の見分け方にあります。
その場で契約しないための見積もり
トラブルの多くは、訪問してきた業者とその場で契約したところから始まっています。比べる相手を先に用意しておくと、断る理由に困りません。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
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