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「太陽光をつけるなら蓄電池も一緒に」と勧められることがあります。この判断は、置かれている状況で答えが変わります。
この記事では仕組みの説明より、必要な人と不要な人の分かれ目を先に書きます。
蓄電池が何をするものか
昼に太陽光で発電した電気のうち、使いきれずに余った分をためて、夜や停電時に使う装置です。
日本電機工業会(JEMA)の資料では、家庭用蓄電システムは太陽光発電と組み合わせて自家消費率を高める用途と、停電時のバックアップの用途が示されています。
必要かどうかの分かれ目は「売電単価」
判断の軸は経済性です。ここから先は当サイトの整理です。
| 状況 | 売電単価 | 蓄電池の価値 |
|---|---|---|
| FIT期間の1〜4年目 | 24円/kWh | 小さい。売っても24円もらえる |
| FIT期間の5年目以降 | 8.3円/kWh | 大きくなる |
| 卒FIT後 | 10.0円/kWh(国の想定) | 最も大きい |
買う電気は27.31円(国の想定)です。売電単価が低いほど、ためて自分で使う価値が上がります。
つまり「太陽光と同時に蓄電池を入れるべきか」と「卒FITを迎えたから蓄電池を入れるべきか」は、別の問いです。後者のほうが判断は明確です。詳しくは卒FIT後はどうするかをご覧ください。
必要になりやすい人
- 夜間の電気使用量が多い(オール電化、夜型の生活)
- 卒FITを迎えている、または近い
- 停電対策を重視する(太陽光だけでは夜間は使えない)
- 自治体の蓄電池単独の補助金が使える
必要性が低い人
- 夜間の使用量が少ない。ためても使い切れない
- FIT期間の初期(売電単価が高い時期)
- 初期費用を抑えたい。太陽光だけでも自家消費の効果はある
- 設置スペースが確保しにくい
太陽光を設置せずに蓄電池だけを導入する場合は、ためる電気が「買った電気」になるため損得の構造が変わります。蓄電池だけ設置するのは損か得かで整理しています。
「停電対策になるから」という理由だけで判断すると、費用に見合わないことがあります。停電の頻度と、そのとき何を動かしたいかを具体的に考えてから判断してください。
必要と判断したら条件を揃えて比較する
蓄電池は容量と型で価格が大きく変わります。同じ条件で複数社から見積もりを取らないと、高いのか安いのか判断できません。
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知っておくべき3つの数字
1. カタログの容量は、そのまま使えない
「10kWh」と書かれていても、実際に使える量はそれより少なくなります。JEMAは「初期実効容量」という指標を定めています。詳しくは蓄電池の「10kWh」は実際に使える量ではないで解説しています。
2. 停電時に使える範囲は型で決まる
全負荷型は家全体、特定負荷型はあらかじめ決めた回路だけが使えます。価格も変わります。全負荷型と特定負荷型の違いで整理しています。
3. 容量によっては消防への届出が必要
一定の容量を超えると消防署への届出が要ります。基準は2024年に変わりました。蓄電池の設置に消防への届出は要るかをご覧ください。
まとめ
- 蓄電池は「余った電気をためて、夜や停電時に使う」装置
- 判断の軸は売電単価。低いほど、ためて使う価値が上がる
- 卒FIT後(10円)と、FIT初期(24円)では判断が変わる
- 必要になりやすいのは夜間の使用量が多い人、卒FITが近い人
- 夜間の使用量が少ないとためても使い切れず、回収できない
- カタログの容量=使える量ではない。初期実効容量を確認する
複数社の見積もりで比べる
本文の判断軸で「必要」と考えたら、次は容量と型を決める段階です。
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この記事の情報について
以下を2026年8月12日に確認したものです。
- 日本電機工業会「蓄電システムの仕組み」
- 日本電機工業会「蓄電システムビジョン Ver.7」
- 経済産業省 調達価格等算定委員会(自家消費27.31円/kWh、卒FIT後10.0円/kWh)
確認していない範囲です。
- 「必要になりやすい人」「必要性が低い人」の整理は当サイトによるものです。公的機関が示した基準ではありません
- 個別の機器の性能・価格・保証年数は確認していません
- 投資回収年数は、機器価格・容量・使用状況・補助金の有無で変わるため、この記事では算出していません
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