給湯省エネ2026事業には、新しい給湯器の補助とは別に、古い機器を外すための加算があります。電気蓄熱暖房機なら4万円、電気温水器なら2万円。ただし対象は限られていて、エコキュートからの買い替えでは付きません。オール電化の家では、外す側に何があるかで金額が変わります。
撤去加算の金額と上限
公式サイトの説明はこうです。
補助対象となる給湯器の設置に合わせて、既存住宅のリフォーム工事で電気蓄熱暖房機または電気温水器の撤去工事を行う場合、その工事に応じた定額が加算されます。
| 工事の内容 | 加算額 | 補助上限 |
|---|---|---|
| 電気蓄熱暖房機の撤去 | 4万円/台 | 2台まで |
| 電気温水器の撤去 | 2万円/台 | 補助を受ける給湯器と同台数まで |
新しい給湯器の補助(エコキュートなら7万円、性能加算で最大10万円)に上乗せされる形です。制度の全体像は給湯省エネ2026事業の記事にまとめました。
エコキュートの撤去は対象外
ここが判断を分ける注記です。原文にはっきり書かれています。
※エコキュートの撤去は加算対象となりませんので、ご注意ください。
つまり、すでにエコキュートを使っている家が新しいエコキュートに替えても、加算は付きません。加算が付くのは、電気温水器(お湯を電気ヒーターで沸かす旧来型)か電気蓄熱暖房機(夜間電力でレンガに熱をためる暖房)を外す場合です。古いオール電化の家に残っている機器がこれにあたります。オール電化の家の機器構成はオール電化の記事に整理しました。
加算には別の予算枠がある
もう1つ、期限に関わる注記です。
※本加算措置は、予算額36億円を目途に実施し、予算額に達し次第、終了を予定しています。
給湯省エネ2026事業の予算は570億円ですが、そのうち撤去加算に充てられるのは36億円です。本体より先に加算だけ終わることがあり得ます。消化の状況も別々に公表されています。読み方は予算消化率の記事にまとめました。
時期と、同時申請の条件
撤去の時期にも条件が付いています。
※リフォーム工事で、高効率給湯器の設置に伴い2025年11月28日以降に撤去するものに限ります(みらいエコ住宅2026事業において高効率給湯器の補助を受ける場合、撤去による加算は受けられません)。また、高効率給湯器の設置の交付申請時にあわせて申請する必要があります。
読み取れる条件は3つです。撤去が2025年11月28日以降であること。別事業(みらいエコ住宅2026事業)で給湯器の補助を受けていないこと。そして給湯器の申請と同時に出すこと。あとから加算だけ追加することはできません。
電気の契約についての注意もあります。
※電気蓄熱暖房機等の撤去により、ご契約の電気料金メニューが変更となる可能性があります。詳しくは、ご契約の電力事業者にお問い合わせください。
電気蓄熱暖房機は夜間の安い時間帯を前提にした機器で、それ用のプランを契約している家があります。外すと契約の前提が変わる、ということです。プランの型ごとの違いは電気料金プランの記事にあります。
写真の提出が要る
撤去加算は、書類だけでなく写真が必須です。
| 撤去する機器 | 必須の提出物 |
|---|---|
| 電気蓄熱暖房機 | 撤去工事の契約書/撤去【中】写真/撤去【後】写真 |
| 電気温水器 | 撤去工事の契約書/撤去【前】写真/撤去【後】写真/銘板写真 |
電気蓄熱暖房機は「撤去【中】」の写真が要る点が独特です。注記には条件が付いています。
※2レンガと中の構造が確認できるもの
中身のレンガが見えている状態を撮る必要がある、ということです。撤去が終わってからでは撮れません。工事の前に業者と共有しておく必要があります(このサイトの整理です)。
写真については厳しい注意書きも付いています。
同一の工事写真を用いて、複数の交付申請が提出された場合や、写真の偽造(合成等)が疑われる場合、 事務局は故意か故意でないかに関わらず、不適切な行為とみなし厳正に対処します。
撤去を別の業者に頼む場合
給湯器の設置と撤去を別の会社に頼むこともできますが、条件があります。
加算対象となる撤去工事を、給湯器設置工事を行う事業者(給湯省エネ事業者)と別の事業者に発注(分離発注)する場合、給湯器設置工事を行う事業者が代表事業者となり、交付申請の手続きと補助金の受領を行う場合に限り※1、交付申請(予約を含む)を行うことができます。
そして、その取りまとめは義務ではないと明記されています。
※1代表事業者として撤去工事を取りまとめることに協力を得られることが前提となります(当該協力は義務ではありません)。
設置側の業者が引き受けてくれなければ、分離発注では加算を取れません。断られる可能性があるということです。分けて頼むなら、先に確認しておく項目になります。
見積もりの前に確認する5項目
ここから先はこのサイトの整理で、公的な基準ではありません。
- いま家にあるのが電気温水器か、エコキュートか。エコキュートなら加算は付きません
- 電気蓄熱暖房機があるか。あれば1台4万円、2台までが対象です
- 撤去の写真を誰がいつ撮るか。電気蓄熱暖房機は工事中の写真が必要です
- 撤去を別の業者に頼む場合、設置業者が取りまとめてくれるか
- 電気蓄熱暖房機を外したあと、電気料金プランを見直す必要があるか
機器そのものの要件はエコキュートの補助金の記事、都道府県ごとの制度は補助金のまとめにあります。
まとめ
- 撤去加算は電気蓄熱暖房機4万円/台(2台まで)、電気温水器2万円/台
- エコキュートの撤去は加算対象外と公式サイトに明記されている
- 加算の予算は36億円が目途。本体の570億円とは別枠で、先に終わる可能性がある
- 撤去は2025年11月28日以降のものに限られ、給湯器の申請と同時に出す必要がある
- 写真が必須。電気蓄熱暖房機は撤去中の写真(レンガと中の構造が見えるもの)が要る
- 分離発注は、設置業者が取りまとめる場合に限られる。その協力は義務ではない
外す機器が何かで、受け取れる額が変わります。見積もりを取る前に、いまの機器の種類を確認しておいてください。
この記事の情報について
出典は、給湯省エネ2026事業 公式サイトの「撤去加算について」(加算額と上限、対象外の条件、予算枠、時期の条件、提出書類、分離発注の手続き)および「事業概要」(撤去加算額、事業全体の予算)です。いずれも公式サイトのページを直接取得して確認しました。確認日は2026年9月6日です。当サイトは施工・販売を行っておらず、記載は公表資料の読み取りです。制度の内容は変更される場合があるため、申請にあたっては必ず公式サイトと工事を依頼する事業者に確認してください。
確認していない範囲: 撤去加算の予算がいつ上限に達するかは確認できません。指定様式の記入方法の詳細、写真の撮影に関する補足資料の内容、電気蓄熱暖房機や電気温水器の撤去にかかる実際の工事費、みらいエコ住宅2026事業で給湯器の補助を受ける場合の条件、電気料金メニューが変更になる具体的な条件は確認していません。
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