給湯省エネ2026事業とは|申請できるのは自分ではなく登録事業者

補助金

太陽光と蓄電池の国の補助は終了しています。けれども給湯器については、国の補助が2026年も動いています。給湯省エネ2026事業といい、予算は570億円。ただしこの制度、住んでいる人が自分で申請できません。申請するのは工事をする事業者のほうです。ここを知らないまま話を進めると、間に合わなくなります。

4つの事業のうちの1つ

国は住宅省エネ2026キャンペーンという名前で、4つの補助事業をまとめています。公式サイトの説明はこうです。

新築とリフォームを対象にした4つの補助事業により、家庭部門の省エネ化を促進します。一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らずすべての世帯が対象になります。

住宅省エネ2026キャンペーンの4事業と予算(公式サイト「キャンペーンについて【リフォーム】」より。2026年9月6日確認)
事業 予算 所管
みらいエコ住宅2026事業 300億円 国土交通省
先進的窓リノベ2026事業 1,125億円 環境省
給湯省エネ2026事業 570億円 経済産業省
賃貸集合給湯省エネ2026事業 35億円 経済産業省

このうち給湯省エネ2026事業が、エコキュートなどの給湯器を対象にした制度です。事業の目的はこう書かれています。

給湯省エネ2026事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、高効率給湯器の導入支援を行い、その普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。

給湯が家庭のエネルギー消費に占める割合についてはエコキュートと蓄電池の記事に公的な統計を載せています。

補助額は機器で決まっている

金額は定額です。工事費の何割、という決め方ではありません。

給湯省エネ2026事業の補助額(公式サイト「事業概要」より。2026年9月6日確認)
設置する給湯器 基本額 性能加算 合計の最大
ヒートポンプ給湯機(エコキュート) 7万円/台 3万円/台 10万円/台
ハイブリッド給湯機 10万円/台 2万円/台 12万円/台
家庭用燃料電池(エネファーム) 17万円/台 加算なし 17万円/台

台数の上限は原文でこう書かれています。

戸建住宅:いずれか2台まで 共同住宅等:いずれか1台まで

これとは別に、古い機器を撤去する場合の加算があります。詳しくは撤去加算の記事にまとめました。

申請するのは自分ではない

ここが最初につまずくところです。キャンペーンの公式サイトは、はっきりこう書いています。

本キャンペーンの交付申請等の手続きは、リフォーム工事の工事施工者等が行います。(いずれの事業も工事発注者等が自ら行うことはできません)

しかも、その事業者は事前に登録を済ませている必要があります。

※1予め、給湯省エネ事業者として登録を受ける必要があります。

つまり、登録していない業者に頼むと補助は受けられません。見積もりを取る段階で確認する項目です。補助金は事業者にいったん交付され、そこから戻ってきます。

交付決定後、補助金は工事施工者等に交付されます。交付された補助金は、工事施工者等から工事発注者等に還元されます。

還元のされ方は2通りあると書かれています。工事代金への充当か、現金かです。時期は「交付決定後、1〜2ヶ月後」とされています。どちらの方法にするかは事前に合意しておくことになっています。

期限は2つある

受付の終わり方が2段構えです。

交付申請期間 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)
交付申請の予約期間 申請受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2026年11月16日まで)

日付の期限と、予算上限の期限。先に来たほうで終わります。公式サイトの説明もそうなっています。

各事業の予算ごとに、それぞれ補助金申請額※1が予算上限(100%)に達し次第、交付申請(予約含む)の受付を終了します。

予算がどれだけ残っているかは公式サイトで毎日公表されています。読み方は予算消化率の記事に整理しました。

もう1つ、工事の時期にも条件があります。

契約期間 着工日以前
着工期間 2025年11月28日以降

対象にならない場合が明記されている

事業概要の注記に、対象外の条件が並んでいます。読み飛ばすと痛いところです。

※3買取再販事業者は対象外です。また、工事発注者が給湯器を購入し、その取り付けを施工業者に依頼する工事(いわゆる施主支給や材工分離による工事)も補助対象となりません。

機器を自分で買って取り付けだけ頼む形は対象外です。この点は施主支給の記事に詳しく書きました。前年度の制度を使った工事も除かれます。

※1給湯省エネ2025事業において補助金の交付を受けた事業を除きます。

さらに、あまり知られていない要件があります。

※2J-クレジット制度に参加することへの意思表明を行う事業に限ります。

これは形式的な同意ではなく、表明しないと対象外になる条件です。中身はJ-クレジットの記事にまとめました。

太陽光がある家は、機器の要件を先に見る

エコキュートの性能要件には、効率だけでなく機能の条件が入っています。

省エネ法上のトップランナー制度において、2025年度目標基準値以上の性能を備えた「エコキュート」であり、インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること、または、おひさまエコキュート。

ハイブリッド給湯機も同じ方向です。

インターネットに接続可能な機種で、昼間の再エネ電気を積極的に自家消費する機能を有するものであること。

効率がよいだけでは足りず、昼に沸かせる機種であることが条件になっています。太陽光がある家にとっては相性のよい設計です。機種側の要件はエコキュートの補助金の記事とハイブリッド給湯機の記事で詳しく見ています。

進めるときの順番

ここから先はこのサイトの整理で、公的な基準ではありません。

  1. 工事を頼む業者が給湯省エネ事業者として登録済みかを確認する。登録がなければこの制度は使えません
  2. 入れる機種が補助対象製品として登録されているかを確認する。効率だけでなく、昼間沸き上げの機能が要件に入っています
  3. 撤去する機器があるかを伝える。電気温水器や電気蓄熱暖房機があれば加算の対象になり得ます
  4. 補助金の還元方法(工事代金への充当か現金か)を契約前に決めておく
  5. 予算の残りを公式サイトで確認する。日付より先に予算で終わる可能性があります

太陽光と蓄電池の補助制度の現状は補助金の全国一覧、都道府県ごとの制度は補助金のまとめにあります。

まとめ

  • 給湯省エネ2026事業は予算570億円。住宅省エネ2026キャンペーンの4事業のうちの1つ
  • 補助額はエコキュート7万円/台、ハイブリッド給湯機10万円/台、エネファーム17万円/台。いずれも定額
  • 性能加算はエコキュート+3万円、ハイブリッド+2万円。エネファームに加算はない
  • 戸建は2台まで、共同住宅等は1台まで
  • 申請できるのは登録事業者だけ。工事発注者が自ら行うことはできないと明記されている
  • 期限は2026年12月31日(予約は11月16日)。ただし予算上限に達した時点で終了する
  • 施主支給・材工分離は対象外。J-クレジット制度への参加意思表明が要件になっている

制度そのものより、誰が申請するかで最初に分かれる補助金です。見積もりの段階で登録の有無を聞いてください。

この記事の情報について

出典は、住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト(jutaku-shoene2026.mlit.go.jp。4事業の構成、予算、交付申請の主体、受付期間、還元方法)および給湯省エネ2026事業公式サイト(kyutou-shoene2026.meti.go.jp。事業の目的、名称と予算、補助額と上限、対象期間、対象外の条件、機器の性能要件)です。いずれも公式サイトのページを直接取得して確認しました。確認日は2026年9月6日です。当サイトは施工・販売を行っておらず、記載は公表資料の読み取りです。制度の内容は変更される場合があるため、申請にあたっては必ず公式サイトと工事を依頼する事業者に確認してください。

確認していない範囲: 補助対象製品の個別の型番は公式の検索ページで随時更新されるため扱っていません。みらいエコ住宅2026事業と先進的窓リノベ2026事業の詳細要件、エネファームの性能要件の詳細、自治体の補助制度との併用可否の個別判定、給湯省エネ2025事業との要件の差分、実際に交付されるまでにかかった日数の実績、施工店ごとの見積もりへの反映のされ方は確認していません。