※本記事にはプロモーションが含まれます
福岡県の共同購入では、住んでいる区によって、届く見積もりのパネルが違います。
福岡市東区なら長州産業の340W。西区ならハンファジャパンの445W。同じ市内で、パネル1枚の出力が3割ちがいます。
県が公開している「担当施工事業者等一覧」に、そう書かれています。
県に住宅向けの補助金は見つからなかった
福岡県が住宅所有者に直接出す補助金は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。
県がやっているのは共同購入です。県が公募でアイチューザー株式会社を選定して協定を結び、県内の家庭や企業に参加を呼びかける仕組みです。
この会社は、千葉県と大阪府の共同購入も運営しています。「県の共同購入」という名前でも、実際に動かしているのは同じ事業者です。
どの自治体の窓口が同じ事業者なのか、登録から契約までの実際の数字は自治体の太陽光「共同購入」は誰がやっているのかで整理しています。
県の中小企業向けには屋根置き型太陽光の補助がありますが、住宅向けではありません。
県が自分で「県章を確認しろ」と書いている
チラシへのリンクに、県はこう添えています。
※県章の有無をご確認ください
県の名前を使った別のチラシが出回りうる、という前提の注意書きです。共同購入に限らず、「自治体の事業です」と言われたら、自治体のページ側から辿って確認してください。
区が違えば、業者もメーカーも変わる
県が公開している「担当施工事業者等一覧(家庭向け)」(太陽光パネル10kW未満、蓄電池)から抜き出したものです。
| 地域 | 施工業者 | パネル | 蓄電池 |
|---|---|---|---|
| 北九州市 | 日本エコシステム | 長州産業 364W | 長州産業 9.7kWh |
| 福岡市 東区・博多区・中央区・南区 | 新日本エネックス | 長州産業 340W | 長州産業 9.7kWh |
| 福岡市 西区・城南区・早良区 | プラスイー | ハンファジャパン 445W | ハンファジャパン 9.7kWh |
| 大牟田市・久留米市・直方市 ほか | ガリレオコーポレーション | ハンファジャパン 445W | ニチコン 9.9kWh |
蓄電池だけのプランは、さらに別の業者が担当します。たとえば北九州市と福岡市東区などは、コストリノベーション(オムロン ソーシアルソリューションズ 9.8kWh)です。
パネルの出力が違えば、同じ枚数でも載る容量が変わります。「共同購入だから条件は同じ」ではありません。比べるなら、届いた見積もりの総額と容量(kW)を割って単価にしてください。
費用の相場は 太陽光・蓄電池の費用ガイド|公的資料で確認できる数字だけ に、蓄電池の容量表記の読み方は 家庭用蓄電池を選ぶ前に|容量・価格・補助金・消防の基準 にまとめています。
補助金を使うには、まず見積もりから
補助金の対象になるかどうかは、設置する設備と工事の内容で決まります。まず見積もりを取らないと、いくら補助が出るかも確定しません。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
チラシに出ている価格
県が公開している家庭向けチラシには、3つの価格が並んでいます。
| プラン(下記の推定) | 割引率 | 通常価格 | 共同購入価格 |
|---|---|---|---|
| 太陽光[5kW]単体 | 24.2%OFF | 1,579,378円 | 1,195,810円 |
| 太陽光[5kW]+蓄電池[10kWh] | 33.7%OFF | 3,675,724円 | 2,434,728円 |
| 蓄電池[10kWh]単品 | 32.3%OFF | 2,393,735円 | 1,618,877円 |
プラン名はチラシ上で画像になっており、文字として取り出せませんでした。上のプラン名は、北海道が公開している入札結果との突き合わせによる当サイトの推定です。
北海道の資料には、プラン名・落札価格・市場価格が明記されています。その市場価格と福岡県の「通常価格」を並べると、こうなります。
| プラン | 北海道の市場価格 | 福岡県の通常価格 | 差 |
|---|---|---|---|
| 太陽光[5kW]単体 | 1,689,378円 | 1,579,378円 | 110,000円 |
| 太陽光[5kW]+蓄電池[10kWh] | 3,785,724円 | 3,675,724円 | 110,000円 |
| 蓄電池[10kWh]単品 | 2,393,735円 | 2,393,735円 | 0円 |
蓄電池単品の額が1円まで一致し、太陽光を含む2つは一律11万円ちょうどの差です。運営会社が同じ(アイチューザー株式会社)ことを踏まえると、同じ価格表を全国で使っていると考えられます。
これは当サイトの推定です。両者が同一の価格表であると明記した資料は確認していません。ただし、「通常価格」が福岡県で個別に算出されたものではない可能性は、金額を見る上で知っておく価値があります。
チラシ上の締切表記は2026年12月16日、事務局の電話番号は0120-723-100です。
なお他県の共同購入では、割引率の基準が統計上の市場価格であることが明記されています(→ 大阪府の太陽光・蓄電池補助金)。「◯%オフ」は自分の見積書から引かれる額とは別物です。
補助金は市町村にある。福岡市の例
県のページで公開されている「エネルギー関連助成等制度一覧」に、市町村の制度が載っています。
ただし、この一覧の表題は「令和7年度」です。令和8年度の内容は変わっている可能性があります。以下は令和7年度の福岡市の制度として読んでください。
福岡市「住宅用エネルギーシステム導入支援事業」(令和7年度)
予算額は3億1,694万3千円。戸建住宅では、太陽光だけを設置しても対象になりません。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 単体補助 | 住宅用太陽光発電システム(集合住宅への設置に限る)1kWあたり2万円(上限60万円)/家庭用燃料電池 定額5万円(単体は上限200件) |
| 組み合わせ補助 (太陽光とHEMSの設置が条件) |
蓄電システム 機器費(税抜)の1/2(上限40万円)/V2H 1/2(上限20万円)/エコキュート 定額2万円/燃料電池 定額5万円/太陽光 戸建 1kWあたり2万円(上限10万円)・集合 1kWあたり2万円(上限60万円) |
戸建の太陽光は上限10万円、集合住宅は上限60万円です。そして戸建で太陽光の補助を受けるには、こう書かれています。
- HEMSを設置すること(既設も可)
- 蓄電システム・V2H・エコキュート・家庭用燃料電池のいずれか1基以上を新たに設置すること
- 発電した出力を住居部分で使用することを主な目的とするシステムであること
- 未使用品であること
- 審査時に福岡市税に滞納がないこと
愛知県と同じ「3点セット」の構造です。ただし愛知県は県の制度、福岡市は市の制度という違いがあります(→ 愛知県の太陽光・蓄電池補助金|太陽光だけでは対象にならない)。
蓄電池は機器費の1/2で上限40万円。これは他県と比べても厚い設計です。ただし太陽光とHEMSがセットで必要です。
5県の共同購入・補助の比べ方
| 福岡県 | 大阪府 | 千葉県 | |
|---|---|---|---|
| 県・府の住宅向け補助 | 確認できず | 確認できず | リース・PPA事業者向けにあり |
| 共同購入の運営 | アイチューザー | アイチューザー | (支援事業者が運営) |
| 公表している実績 | 価格と割引率 | 登録数と契約数 | 登録数と割引率 |
| 施工業者 | 区ごとに決まる | 市町村ごとに決まる | 市町村ごとに決まる |
他の都府県は 太陽光・蓄電池の補助金は今どうなっている?国の制度は終了【2026年8月時点】 の一覧から見られます。
福岡県で進めるときの順番
ここから先は当サイトの整理で、公的な基準ではありません。
- 自分の市町村の補助金を確認する。県ではなく市町村が窓口。福岡市なら太陽光単体は対象外
- 共同購入に登録するときは、自分の区の担当業者とパネルを先に見る。県が一覧を公開している
- 自分でも見積もりを取って並べる。共同購入の見積もりだけでは高安が分からない
- 「県の事業です」という案内は、県のページ側から辿って確認する
複数社を比べられる形で集める手順は 太陽光の見積もりガイド|比べられる見積もりの集め方 に、業者選びの判断材料は 太陽光の業者はどう選ぶか にまとめています。
まとめ
- 福岡県が住宅所有者に直接出す補助金は、今回確認した範囲では見つからなかった
- 県がやっているのは共同購入。運営は千葉県・大阪府と同じアイチューザー株式会社
- 同じ福岡市でも、区で施工業者もパネルも変わる。東区340W/西区445W
- 蓄電池だけのプランはさらに別の業者が担当する
- チラシの割引率は24.2% / 33.7% / 32.3%。通常価格は北海道の「市場価格」とほぼ一致し、蓄電池単品は1円まで同額
- 補助金は市町村。福岡市は戸建の太陽光単体を対象にしていない(令和7年度の一覧による)
- 福岡市の蓄電池は機器費の1/2・上限40万円。ただし太陽光とHEMSが必須
- 県が「県章の有無をご確認ください」と自ら注意書きを出している
複数社の見積もりで総額を比べる
補助額は数万円から数十万円ですが、設備の見積もりは会社によって数十万円の差が出ることがあります。補助金を使う前提で、複数社の見積もりを比べてください。
広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。
福岡県の条件が他県と比べてどうかは、47都道府県の補助金を全部調べたで横断して整理しています。
この記事の情報について
【2026年8月7日 追記】北海道が公開している入札結果と突き合わせ、価格表の各行がどのプランかを推定として補いました。あわせて「通常価格」が全国共通の可能性についても追記しています。
以下を2026年8月7日に福岡県の公式サイトで直接確認したものです。PDFは本文を読んでいます。
- 福岡県「太陽光発電設備・蓄電池の共同購入の参加者を募集します!」(ページID 0808842/2026年6月15日更新)
- 同ページ掲載「【福岡県】担当施工事業者等一覧(家庭向け)」PDF
- 同ページ掲載「太陽光発電設備等共同購入チラシ(家庭向け)」PDF
- 福岡県「エネルギー関連助成等制度一覧」PDF(令和7年度)
- 北海道「太陽光発電共同購入事業」掲載の「令和8年度入札結果」PDF(価格表の突き合わせに使用)
確認していない範囲:
- 令和8年度の市町村の制度は確認していません。参照した一覧は令和7年度のものです。必ずお住まいの市町村に直接確認してください
- 共同購入のプラン名(チラシ上で画像のため未確認)。記事中のプラン名は北海道の入札結果との突き合わせによる当サイトの推定です
- 福岡県と北海道が同一の価格表を使っているかどうか。そう明記した資料は確認していません
- 担当エリアマップPDFの内容、参加登録の開始日
- 北九州市その他の市町村の制度の詳細
- 福岡県の住宅所有者向け補助金について、「存在しない」ことを確認したわけではありません。今回見たページで見つからなかった、という意味です
「進めるときの順番」と、パネル出力の違いについての整理は当サイトによるものであり、公的な見解ではありません。
制度は年度途中でも変わります。申し込む前に必ず最新の公式ページと市町村に確認してください。
この記事は公開情報を整理したものです。当サイトが実際に福岡県で太陽光発電や蓄電池を設置した立場で書いたものではありません。
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