茨城県の蓄電池補助金【令和8年度】県が「最大60万円」の広告を否定している

補助金公開 2026年8月7日
茨城県の蓄電池補助金【令和8年度】県が「最大60万円」の広告を否定している

※本記事にはプロモーションが含まれます

茨城県は、広告の文言をそのまま引用して、県自身が否定するページを公開しています。

「県で最大60万円の支援を決定。」
→県では、家庭用蓄電池に対する補助制度を設けている市町村へ、1設備あたり定額5万円で補助を実施しております。

60万円ではなく、5万円です。しかも県は市町村に交付していて、住民に直接は出していません。

県が挙げた「誤解を招く誇大広告」4例

県はこう書いています。

現在、蓄電池の補助制度に関するインターネットやSNS広告の配信等にて、以下のように、事実と異なり、誤解を招くような広告等の問い合わせをいただいております。

広告の文言(県が例示) 県の説明
「県で最大60万円の支援を決定。」 県では、家庭用蓄電池に対する補助制度を設けている市町村へ、1設備あたり定額5万円で補助を実施しております
「月額3,000円で電気使い放題!」 家庭用蓄電池購入費等の一部を補助するものであるため、電気が使い放題になる事実はございません
「月末までに申請すれば、補助金が100%もらえる。」 要綱などにより要件が定められているため、要件を満たしているか確認・審査を行い、交付決定をしております。申請をすれば必ず補助金を受け取れるわけではございません
「自己資金0円で試せる!」 電気代や蓄電池導入の初期費用は、電気料金プラン、太陽光発電出力、蓄電池容量、天候等の諸条件により異なります

県は消費者ホットラインも案内しています。消費者ホットライン(局番なし)188。最寄りの消費生活センターや相談窓口を案内してもらえます。

→ 茨城県「家庭用蓄電池の補助金に関する広告について」

この4つは茨城県だけの話ではない

県が他県について述べたものではありません。

4つに共通しているのは、「主語」と「条件」が省かれていることです。

  • 「県で最大60万円」→ 誰に、何の設備に、どういう条件で出る額なのかが書かれていない
  • 「100%もらえる」→ 審査があること、要件があることが書かれていない
  • 「使い放題」「0円で試せる」→ 前提となる契約や条件が書かれていない

金額を見たら、必ず自治体のページ側から辿って確認してください。他の自治体も同種の注意を出しています。北海道は「窓口の電話番号は0120-723-100以外にありません」と番号を名指しし(→ 北海道の記事)、福岡県は「県章の有無をご確認ください」と書いています(→ 福岡県の記事)。

補助金を使うには、まず見積もりから

補助金の対象になるかどうかは、設置する設備と工事の内容で決まります。まず見積もりを取らないと、いくら補助が出るかも確定しません。

タイナビ 太陽光発電一括見積もり

広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。

茨城県の制度の実際

茨城県:県 → 市町村 → 住民。県から直接は出ない 茨城県 1設備あたり定額5万円 市町村(41) 額と条件は市町村ごと 住宅所有者 申請先は市町村 ✕ 県から直接の交付はない 対象は「発電出力10kW未満の太陽光発電設備と連携(接続・充放電)している」蓄電池 出典: 茨城県「自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金」(2026年8月7日確認)

制度名は「自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金」です。名前のとおり、県の制度の主役は蓄電池です。

太陽光と連携していない蓄電池は対象外

補助対象となる家庭用蓄電池は、住宅に設置された、発電出力10kW未満の太陽光発電設備と連携(接続・充放電)しているものとなります

「太陽光がない家に蓄電池だけ」は、県のこの制度の対象になりません。そして10kW以上の太陽光と組み合わせる場合も外れます。

蓄電池の容量表記や価格の考え方は 家庭用蓄電池を選ぶ前に|容量・価格・補助金・消防の基準 にまとめています。

制度がある市町村は41

県のページに載っているのは41市町村です(令和8年7月10日時点でリンク更新)。茨城県には44の市町村があります。

水戸市/日立市/土浦市/古河市/石岡市/結城市/龍ケ崎市/下妻市/常総市/常陸太田市/高萩市/北茨城市/笠間市/取手市/牛久市/つくば市/ひたちなか市/鹿嶋市/潮来市/守谷市/常陸大宮市/那珂市/筑西市/坂東市/稲敷市/桜川市/神栖市/行方市/鉾田市/つくばみらい市/茨城町/大洗町/城里町/東海村/大子町/美浦村/阿見町/八千代町/五霞町/境町/利根町

対象設備は市町村ごとに違います。蓄電池だけの市町村が多数ですが、幅を持たせているところもあります。

市町村 対象設備(県のページの記載)
水戸市 蓄電池/太陽光発電システム/雨水貯留施設/V2Hシステム
東海村 蓄電池/太陽光発電システム/電気自動車/自然冷媒ヒートポンプ式給湯機 等
大子町 蓄電池/太陽光発電システム/家庭用充電設備/電気自動車
美浦村 蓄電池/燃料電池/太陽光発電システム/自然冷媒ヒートポンプ式給湯機/低公害車
常陸太田市 蓄電池/太陽光発電システム/高効率給湯器

県は「公募終了・補助内容の変更等の可能性がありますので、ご注意願います」と繰り返し書いています。

→ 茨城県「自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金」(41市町村の一覧と各制度へのリンク)

「県から直接は出ない」県は他にもある

県 県から住民への直接交付 県が示している額
茨城県 なし 1設備あたり定額5万円(市町村へ)
千葉県 なし 市町村ごと(県は額を示していない)
愛知県 なし(市町村を通じて交付) 補助基準額×1/4
静岡県 なし(県の補助は事業者向けのみ) 市町ごと(Excelで公開)

「県の補助金」を探しても出てこないのは、珍しいことではありません。他県の記事は 太陽光・蓄電池の補助金は今どうなっている?国の制度は終了【2026年8月時点】 の一覧から見られます。

茨城県で進めるときの順番

ここから先は当サイトの整理で、公的な基準ではありません。

  1. 広告の金額を信じない。県のページから自分の市町村のリンクを辿る
  2. 市町村に電話して、受付中か・対象設備は何かを聞く。市町村ごとに違う
  3. 太陽光と連携する構成になっているか確認する。10kW未満の太陽光と接続・充放電できることが県の要件
  4. おかしいと感じたら消費者ホットライン188に相談する

業者選びの判断材料は 太陽光の業者はどう選ぶか に、見積もりを比べられる形で集める手順は 太陽光の見積もりガイド にまとめています。蓄電池の見積もりは 蓄電池の見積もりの取り方 にあります。

まとめ

  • 県が「誤解を招く誇大広告の例」を4つ、文言つきで公開している
  • 県の補助額は1設備あたり定額5万円。「県で最大60万円」は県の制度の額ではない
  • 県から住民への直接交付はない。申請先は市町村
  • 対象は10kW未満の太陽光と連携している蓄電池。太陽光がない家の蓄電池は対象外
  • 制度がある市町村は41(茨城県は44市町村)
  • 対象設備は市町村ごとに違う。水戸市は雨水貯留施設まで含む
  • 県が消費者ホットライン188を案内している

複数社の見積もりで総額を比べる

補助額は数万円から数十万円ですが、設備の見積もりは会社によって数十万円の差が出ることがあります。補助金を使う前提で、複数社の見積もりを比べてください。

タイナビ 太陽光発電一括見積もり

広告。申し込みは各社の公式サイトで行われます。

県が住宅所有者に直接出さない、という形は茨城県だけではありません。47都道府県を並べると、窓口の置き方が県ごとにかなり違います(47都道府県の補助金を全部調べた)。

この記事の情報について

以下を2026年8月7日に茨城県の公式サイトで直接確認したものです。引用は原文のままです。

確認していない範囲:

  • 41市町村それぞれの補助額・上限・受付期間は確認していません。必ずお住まいの市町村に直接確認してください
  • 交付要綱の本文
  • 一覧に載っていない市町村について、制度がないことを確認したわけではありません
  • 茨城県の住宅用太陽光(蓄電池以外)に対する県の制度の有無
  • 県が例示した広告が、具体的にどの事業者のものかは公表されていません。特定の事業者を指すものではありません

「4つに共通していること」と「進めるときの順番」は当サイトの整理であり、県の見解ではありません。

制度は年度途中でも変わります。申し込む前に必ず最新の公式ページと市町村に確認してください。

この記事は公開情報を整理したものです。当サイトが実際に茨城県で太陽光発電や蓄電池を設置した立場で書いたものではありません。